U-NEXTで「アウトブレイク―感染拡大―」を観ました

「アウトブレイク ―感染拡大―」はU-NEXTで、2021年7月19日 23:59まで配信されます。現在は見放題なので、何度も繰り返し楽しめます。

私は「アウトブレイク ―感染拡大―」の全10話一気に見てしまいました。

「アウトブレイク ―感染拡大―」は新型コロナ感染前の制作

「アウトブレイク ―感染拡大―」はカナダ・モントリオールを舞台に、新型コロナウイルスとの戦いを描いたテレビシリーズです。

まず最初に驚いたのが、このドラマが制作されたのは2019年であり、新型コロナウイルスの最初の感染者が中国で確認されるより前の事だということ。

そうとは知らずにU-NEXTで見始めて「よく再現しているものだ」と感心していたら、コロナ前の制作というではないですか。「アウトブレイク ―感染拡大―」の制作陣はタイムマシンでも持っているのでしょうか。

また、初回放送が2020年1月7日というのも現実世界での感染拡大とリンクする絶妙なタイミングです。配信を決めたU-NEXTは先見の明がありますね。

「アウトブレイク ―感染拡大―」のあらすじ

「アウトブレイク ―感染拡大―」は、相次いで起ったホームレスの謎の死から始まります。感染症研究所の所長であるアンヌ・マリー博士は、調査の末、それが新型コロナウイルスであることを突き止めます。

しかし、有効な治療薬が見つからないまま感染は広がっていきます。

院内感染、パニック、親しい人との別れ、いわれなき差別と偏見…そしてマスクの転売に至るまで、私たちがこの半年間で実際に体験したことが次々とこのドラマの中でも起こっていくのです。

差別や偏見が怖くて病院に行くのが遅れてしまう患者や、根拠のない民間治療法に踊らされる市民など、どれもリアルすぎるほどリアルで怖くなるほど。マリーの友人が安全のためにと宅配の水を頼んだり、ウコンを勧めたりするのも(相手は感染症のプロなのに)「いるいる、こういう人」と妙に納得でした。

「アウトブレイク ―感染拡大―」の人間関係

なお、物語の主軸は新型コロナウイルスとの戦いですが、そこに主人公マリーの家族の問題や感染症対策のトップである大臣とパートナーの問題など、様々な人間関係も絡み合っていきます。

特に、主人公マリーが抱える悩みは深刻であり、感染症の調査中に夫が同僚である医師と不倫していることを知ってしまいます。

それだけでもつらいのに、女性がコロナウイルスに感染した際には、娘に良心を問われて治療薬を手に入れるため奔走するのです。

肝心の夫は「大切な人が…」なんてメソメソするだけだし、娘のサブリナはパパの愛人にプロムのドレスを選んでもらったり、家に招き入れたりする始末です。

いくらマリーが強い女性とはいえ、ちょっと無神経すぎないかこの家族と思ったのは私だけでしょうか。

また、大臣はパートナーとの子をお腹に宿した代理母に、貴重な治療薬を優先するよう不正を働きます。

結果、もしかしたら助かったかも知れない小さな命があったことを知り罪の意識に苛まれます。ドラマの中での大臣は決していい人ではありませんが、身内を助けたいと願う彼の気持ちもわからない訳ではありません。

「アウトブレイク ―感染拡大―」のリアルな描写

そしてもうひとつ、このドラマ「アウトブレイク ―感染拡大―」の見どころは、リアルな現場の描写かと思います。

コロナ禍を経験したいま見ると、感染症のスペシャリスト集団なのにマスク外して会話とか、調査の際の軽装備など「なぜ!?」と思うシーンは散見されますが、1年前に見れば特に気にするほどでもなかったでしょう。

一方で、マリーが自宅に入る際に必ず靴を脱ぐこと(日本人なら当たり前ですが)、非接触タイプの水栓で丁寧に手を洗うこと、帰宅後すぐに着替えてシャワーを浴びることなどをシーンとして意図的に入れているのが分かるので、その辺はきちんと監修して作られているのだと感心しました。

また、感染を恐れたマリーの娘・サブリナが楽しみにしていたプロムをあきらめるシーン、外出せず家じゅうを除菌しながら電話するシーンなども非常にリアルに感じました。

U-NEXTでも見られる映画「コンディション」や「感染列島」などもパンデミックを描いた作品として知られますが、よりリアルで人間味溢れるのが本作だと思います。

「アウトブレイク ―感染拡大―」のクライマックス

クライマックスではついに感染源の特定に至ります。しかし、そこには他でもないサブリナがいたのです。誰よりも感染を恐れていたサブリナ。

しかし、感染症のエキスパートである母が迎えに来てくれたことで、どれだけ心強かったでしょう。また、夫の不倫問題や仕事での重責に悩まされてきたマリーでしたが、ラストにはほのかな出会いを予感させるシーンもあります。

ドラマの中では効果的な治療薬が見つかり、コロナウイルスはおよそ4ヶ月で終息宣言がされます。

まとめ

現実世界での新型コロナとの戦いはまだまだ続きそうです。いつまでこの状態が続くかは分かりませんが、過度に恐れず、差別や偏見を持たず、手洗いなど自分に出来ることを積み重ねていくしかないのかも知れません。

お家時間が中心の生活はまだまだ続きそうです。もし、U-NEXTで見る作品に迷ったら、「アウトブレイク ―感染拡大―」をおすすめします。

2020年の今だからこそ見ておきたい、おすすめの作品です。

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